生活相談員の1日「自分の力で頑張ってきたけれど…」— 生活の転機と入居の選択

今日は、入居を希望されている方の調査に行ってきました。

この方は認知症はなく、片麻痺があるものの、転倒に気をつけながら 独居での生活を頑張られている 方でした。
食事の用意や洗濯はヘルパーの支援を受けながらなんとかできていますが、入浴やトイレ動作の負担が大きくなり、「もう誰かの手を借りないといけない」と感じるようになった とのことで、今回の申し込みに至りました。

お話を伺う中で、会話や意思疎通はスムーズで、共同生活も問題なく過ごせそうな印象を受けました。
性格的にも穏やかで、嫌なことを言うようなタイプの方ではなく、周囲とも良い関係が築けそうです。

ただ、介護面では課題も あります。


ケアハウスでの対応と課題

この方には 皮膚の病気があり、軟膏の塗布が必要 です。
老健に入所されていたときは 週2回の入浴 を行い、それ以外の日は 清拭で対応 していたそうです。

しかし、ケアハウスでは清拭を毎日行うことが難しい という課題があります。
そのため、入浴頻度や軟膏塗布をどうするか、ご家族とも相談が必要 です。


ご家族への確認の仕方

ご家族に確認する際は、 「ケアハウスのルールで清拭の対応ができません」と伝えるだけではなく、「どうしたらご本人にとって良いケアができるか」を一緒に考える というスタンスが大切です。

例えば、次のように伝えると、ご家族も協力的になりやすいかもしれません。

① 事実を伝える
「現在、お父様(お母様)は皮膚のケアのため、老健では週2回の入浴と、それ以外の日は清拭をされていたと伺っています。」

② 施設でできること・できないことを伝える
「ケアハウスでは 週2回の入浴は可能ですが、毎日の清拭は難しい状況 です。」

③ 選択肢を提示し、一緒に考える
「この点について、ご本人が不安にならないようにするために、何か良い方法がないか一緒に考えたいのですが、ご家族として何かご希望はございますか?」

例えば、

  • 外部の訪問看護やヘルパーを利用する選択肢(清拭や皮膚のケアを依頼)
  • 入浴時にご本人や家族でケアしやすい方法を検討する(医師に相談し、ケア方法を調整する)

こうした方法を検討しながら、ご本人が安心して生活できる環境を整える ことが大切です。


まとめ

今回の調査では、 「これまで自分の力で頑張ってきたけれど、そろそろ支援が必要」とご本人が判断されたこと が印象的でした。

誰しも、できる限り 「自分で生活を続けたい」という気持ち はあるもの。
その想いを尊重しながら、どうすれば安心して過ごせるか をご本人・ご家族と一緒に考えていくことが大切だと改めて感じました。

施設での生活は、新たな環境への一歩。
ご本人が 「入ってよかった」 と思えるような支援を考えながら、進めていきたいと思います!