入居希望の変化と調査のポイントについて
今日は、以前申し込みがあった方の調査に行く予定です。
ご家族は入居を希望されていましたが、ご本人は「まだ入りたくない」とおっしゃっていました。
しかし、先週から 体の痛み があり整形外科を受診。痛み止めを処方されたものの、服薬を忘れてしまうことが増え、ヘルパーやデイの職員が朝介入しないと飲めていない 状況とのこと。
そのため、ご本人からも「施設に入りたい」と希望が変わったと、ご家族から連絡がありました。
調査で確認するポイント
1. 本人の意思の再確認
- 現時点で 「施設に入りたい」と言っているが、本当に納得しているか?
- 痛みの影響で一時的に弱気になっている可能性もあるため、ご本人がどう感じているか をしっかり確認する
2. 認知症の影響と意思の変化
- 一度納得しても 忘れてしまうことがある ため、本人の記憶の定着度を確認
- 「入居したい」と思う理由が 痛みへの不安だけではないか?
- 入居後、「そんなつもりじゃなかった」とならないよう、慎重にヒアリング
3. 服薬管理の状況
- 現状、痛み止めを自分で管理できない 状況だが、施設入居後は改善できるか?
- 施設での服薬管理が本人にとって負担にならないか?
4. 生活の課題と入居後の支援の方向性
- 施設に入ることで、どのような支援が必要か?(痛みのコントロール、認知症の対応、日常生活のサポート など)
- デイサービスやヘルパーを使いながら自宅生活を続ける選択肢はもう難しいのか?
- 本人が「施設に入ってよかった」と思える生活をどう作るか?
家族は入居を望んでも本人が拒否するケースが多い。その場合どうするか?
今回のケースのように、家族は「入ってほしい」と思っていても、本人が拒否することはよくあります。
特に認知症があると、一度納得しても忘れてしまうことがあるため、以下のようなアプローチが必要になります。
① 本人の「今の生活の困りごと」を整理する
「施設に入るかどうか」という話をすると拒否されることが多いので、
まずは 「今の生活の中で何に困っているか」 を一緒に整理する。
- 服薬がうまくできない
- 痛みがあると動けない
- 誰かがいないと不安を感じることがある
こうした「困りごと」を 本人自身にも自覚してもらう ことが大切。
② 施設入居が「安心できる選択肢」であることを伝える
- 「これまで頑張ってきたけれど、今の生活は大変になっていませんか?」 と問いかける
- 「ずっと家で過ごすこと」と「施設に入ること」のメリット・デメリットを整理する
- 「お試しで短期間入ってみる」 という選択肢も提案してみる
③ 本人の気持ちを尊重しつつ、環境を整えていく
- 本人の「できること」を尊重し、自己決定を大切にする
- ただし、安全面のリスクが高まっている場合は、家族や医療・介護の専門職と連携して環境を整える
まとめ
今回は、 痛みがきっかけで「施設に入りたい」という気持ちに変化があったケース ですが、認知症があるため、この意思がどれだけ安定しているのかが重要なポイントになります。
調査では、
✅ 本当に本人が納得しているか?
✅ 痛みの影響で一時的に弱気になっていないか?
✅ 施設での生活に適応できるか?
を慎重に確認し、入居が最善の選択なのかを考えていきます。
また、家族は「入ってほしい」と思っていても、本人が拒否するケースは多いため、
✅ まずは「今の生活での困りごと」を整理する
✅ 施設入居が「安心できる選択肢」であることを伝える
✅ 本人の気持ちを尊重しつつ、環境を整える
といった対応を大切にしていきたいと思います。
これから調査に行き、ご本人の気持ちを丁寧に確認してきます。